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鍛える発想から育てる発想へ


もうすっかり街には梅の花の香りが漂っていて、季節が早く進んでいることを実感します。春を飛び越えた暖かさが来たかと思えば、真冬の寒さに逆戻り。本当に体が付いていきません。


とはいえ、寒さが緩んでくると、気持ちもホッとしますね。


しかし、お次は花粉症の本番時期の到来。あまりにわずらわしいので「春は来なくていいから、このまま冬が続いてほしい」などと言う人もいるくらいです。


さすがに、この花粉症を鍛えて治そうという人はいないと思いますが、うつ病となると「怠けていてはいけない」とか「やり慣れておかないと、できなくなってしまいそうで」と、鍛えようとして具合を悪くする人が後を絶ちません。


そもそも、この「鍛える発想」は体調万全、エネルギー十分という時にあてはまるもので、うつ病の回復途中では、回復を妨げる禁じ手です。少しずつ慣らしていくつもりでも、ついついやりすぎて体調を崩すことが多いので、慎重に進めていきましょう。


「休んでいても暇だなぁ」、「横になるのも飽き飽きした」という感じが出てきてから、少し試してみて、「疲れがどのくらいか?」「体調は下がっていないか?」を確かめては、波があるので後戻りするのも恐れず、そして焦りすぎずに進めていくのがコツです。


例えば、自分の体を鉢植えのようにイメージしてみるといいかもしれません。「明日は霜が降りそうだから玄関に入れておこうか」とか、「日当たりのいいところに移動しておこうか」とか、葉っぱの様子をみては「水や肥料は大丈夫かな?」というふうに。


弱っている鉢植えを慎重に癒し、休ませ、育てていくイメージが、うつ病の回復にはピッタリくると思います。


そして、心の中に、ゆっくりと穏やかな春が訪れるイメージを作りながら、少しでも心をラクにして過ごしていきましょう!


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